Somatic Education 問い合せ 更新日 2005-5-3

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S.I. と Rolfing (ロルフィング)

Structural Integration ( S.I. ) は Rolfing の元の名前

Dr. Rolf が自らのワークに付けた名前は、Structural Integration ( S.I. ) でした。そしてそのワークを教える為に1967年第一次 Guild for Structural Integration を作りました。後に弟子達の望みで ギルドは Rolf Institute に名を替えました。

1989年に第一次 Guild 設立当時からのメンバーが Rolf institute から分離独立して、第二次 Guild for Structural Integration ( GSI ) を作り、今に至っています。


S.I. は一般名称ですが、日本では GSI の認定を受けた者が使っています。

(G.S.I.の卒業生の多くは Rolf Method of Structural Integration と呼んでいます。最近ではRolferもROLFING Structural Integration と自称する様です。 )


rolfing は元々「Dr. Rolfのワーク」という意味の愛称としてつけられた様ですが、Rolf institute がサービスマークとして ROLFING を登録し、その会員のみが使っています。ROLFING (R)は,今では、各種ある Structural Integration のうちのある一つの学校のやり方をさすという事になっているそうです。


(注 最近では、G.S.I. 以外の学校の出身者も S.I. という呼び名を使っているらしいので、ここで言う S.I. は G.S.I. で教えている S.I. と読み替えて下さい。)


実は、古い先生 ( 第一次 Guild やそれ以前 ) は、 Structural Integration の施術者として認定されています。僕は、GSI の卒業ですから、もちろん Structural Integration の方で、ちょっと嬉しいような誇らしいような。

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S.I. と ROLFING の違い

S.I. と ROLFING は基本的には同じものですが、少しずつ変わって来ているようです。

GSI では、他のワーク(例えばオステオパシーやクレニオ)を取り入れるのでは無く、アイダ・ロルフ博士の元々の教えを守り、博士の残したオリジナルの「レシピ」の保存とその教育システムを受け継いで、そのまま発展させて行っています。

博士に依って教師として認められていない先生によって始められた学校、オリジナルのワークに満足せず、さまざまなテクニックや方法論を他から取り入れて付け足したり引いた学校、トレーニングのフォーマットや教え方カリキュラムを変えてしまった学校は他に有ります。どちらが良いと云う訳では有りませんが、僕は、『オリジナル』を保っている事が、G.S.I.の特別なところで、存在価値だと思っています。

僕の経験では、Dr. Rolf のレシピを大切にして、tracking や layering など Dr. Rolf はよく使っていたけれどあまり教えられなかったことを教わったり、施術者2人で1人のクライアントにワークする4ハンデッドワークや、Structural Awareness のクラスも受けられました。


ただ、学校による違いよりも、個々の施術者による違いの方が大きいようです。どちらが良いかと問うより、施術者その人を見て、またワークを受けてみて判断した方が現実的で間違いも少ないと思います。


それから、ワークを受けたあと、あまり肯定的な変化が感じられず、ただ痛かっただけとか、やっぱり自分は駄目なんだと思い続けるようなら、早めに別の施術者を探した方が良いかもしれません。

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これからは『S.I. ( Structural Integration )』と呼んで下さい。(2005)

僕がロルフィングの事を知ったのは、グラバー俊子先生の『ボディーワークの勧め』を読んだ時です。1990年位の事ですから15年位前の事です。この分野の多くの人がこの本を読んだ事と思います。今でも、この本を読んだと云って連絡して下さる方がいます。(今では、『新・ボディーワークの勧め』かと思います。)

この本に出て来るロルファーと言うのはマーク・カフェル先生で、後に今では『シン・インテグレーション』と呼ばれている、彼流のロルフィングのトレーニングを始めた人です。(このトレーニングを企画したのが実はグラバー俊子先生)

日本では、グラバーさんの本の影響も在ってかロルフィングという言葉が、例えば「整体」や「カイロ」のように、ロルフ博士が造り出したワークという意味で、使われてきました。今も、一般の人にはこれ迄の様に『 rolf さんのワーク』という意味で使われている様です。The Rolf Institute の名前自体知らない人がほとんどだったでしょうから、無理も無い話しです。


しかも、そのワークの中身は今の The Rolf Institute で教えられている物とは、(あるロルファーのホームページによると、)かなりかけ離れたものでは無いかと思われます。そのページの主張する様にThe Rolf Instituteのカリキュラムが変わっているなら、どちらかと云うとカリキュラムが変わる以前のロルファーや G.S.I. で学んだ施術者のワークの方が、『ロルフィング』という言葉で表されて来たワークに近いと云えると思います。(勿論、そういった人たちにも、僕も含めて、本に出て来る様な痛いワークを良しとしない人が大勢居ます。)


古い世代のロルファーや G.S.I. の出身者の方が、グラバー先生やアンドルーワイル氏の本などに出て来る、『ロルフィング』と呼ばれているワークと近いワークをしていると言えるのです。


こういった本をお読みでロルフィングに興味を持たれた方は、G.S.I.の出身者のS.I.を、まずお試しになる事をお勧めします。(マーク・カフェル先生のやり方がどうしても望ましいと思われたらシン・インテグレーション。勿論、施術者による違いは学校による違いより大きい事もあり、狙い通りに行かない事も多いと思われます。)

もともと、前出の様に rolfing というのはロルフ博士が彼女自身のワークに付けた名前 Structural Integration に付いたニックネームだったのですが、今では法律的には、各種ある Structural Integration の中で Rolf institute というある一つの学校で教えられている、Structural Integration に与えられた名前にすぎないのです。

ロルフ博士が創始したワークを指すとき、皆さんもこれからは、博士に敬意を表する意味も込めて、彼女が付けた名前『Structural Integration』または『S.I.』と呼ぶ様にお願いします。

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S.I. 施術者と Rolfer の交流

 クロニック ステューデンツさんのお蔭で、S.I. 施術者と Rolfer の交流も始まっています。Rolf institute の先生や元先生を呼んでの、S.I. のワークショップに S.I. 施術者と シンインテグレーションの施術者、Rolfer が参加して、お互いに刺激し合いながら共に学ぶ機会が出来て来ました。両者の関係が少しずつ変わって来ているようで、お互いの成長にとても役立つ事と思います。僕も、アレキサンダー テクニーク や フェルデンクライス メソッド を使った ボディーワーカー の為の ワークショップ を通じて貢献出来たらと思います。

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Advance Training (2002) を終了して

 僕は GSI でトレーニングを受けて来ましたが、Rolf institute のある先生とも話をする機会に恵まれました。それに拠ると、Rolf institute では Advance で腰痛とか鞭打ちといった、個々の問題に対するワークの方法(テクニック)を具体的に教えてもらえるそうです。そしてそのテクニックはオステオパシー由来のものだそうです。Rolf institute は『治療』を指向してるんだなと、強く感じました。治療だけをとればオステオパシーや、日本なら鍼灸も有るし、症状にこだわると全体を見失う危険が有るのでは無いかな?とも思いましたが、、、。先生によっても違うらしいですが 。(今では変わっているかもしれません。)
  GSI では、Dr.Rolf が強く主張していた様に、S.I.を『教育』として捉え、自分自身を知る事、何をしているかに気づく事により重点を置いている様に思います ( 少なくとも Peter の Advanced training では) 。
 どちらも、治療的効果は有りますが、後者の方が影響はより深く広い範囲に及び、問題の本質的な解決に繋がりやすいと思います。


 S.I.は、アレキサンダー テクニーク や フェルデンクライス メソッド と共に somato education と呼ばれるそうです。この3つのワークは、同じ人間という存在を扱う限り、深く追求すればする程似て来るに違いないと思っていましたが、やはりそうでした。
 まず感覚を通して「からだ」に出会い、気づきを拡げて行く。そしてそれが自律性や権威を取り戻すこと等に繋がって行く。物理的な「からだ」を通してワークして、心身一体の「からだ」を育てて行く。方向性は同じです。
 からだに対する考え方も、技術的なことも共通することが沢山有ります。
 3つとも学んで来たお蔭で、それぞれのワークがより深く理解でき、また効率的に学べたと、改めて思いました。『よかった!』
 

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